採用目的でTikTokやInstagramを始めたものの、「何を投稿すればいいか分からない」「再生はされるのに応募が来ない」という壁に当たる会社は少なくありません。原因の多くは、企画の出発点が「会社が伝えたいこと」になっていることです。応募につながるアカウントは、出発点が「求職者が知りたいこと・不安に思っていること」にあります。この記事では、応募が来る採用アカウントの企画の作り方と、社員が出演するリール(縦型の短い動画)がなぜ伸びやすいのかを、具体的な手順とネタ例で解説します。SNS採用そのものの始め方は採用にTikTok・Instagramを使う理由と始め方をご覧ください。
応募が来るアカウントと来ないアカウントの違い
応募が来ないアカウントによくあるのは、会社の沿革や事業紹介、イベントの記録写真など、「会社目線」の投稿が中心になっているパターンです。情報としては正しくても、求職者が見て「ここで働きたい」と感じるきっかけになりにくいのです。
一方、応募が来るアカウントには共通点があります。
- 投稿の主役が「会社」ではなく「働く人」になっている
- 求職者の不安(人間関係、仕事の大変さ、未経験でもできるか)に正面から答えている
- アカウント全体を見ると「どんな会社か」が一貫して伝わる
- プロフィールから採用ページ・応募まで迷わず進める
つまり、1本ごとの再生数だけでなく、アカウント全体で「この会社で働く自分」を想像してもらえるかが分かれ目です。
社員出演リールが伸びる3つの理由
1. 「一緒に働く人」が具体的に見える
転職や就職で多くの人が気にするのは、仕事内容と同じくらい「どんな人と働くか」です。社員が自分の言葉で話す動画は、職場の人柄や雰囲気をそのまま伝えます。台本どおりの完璧な説明より、少し照れながら話す姿のほうが信頼されることもよくあります。
2. 共感とコメントが生まれやすい
「入社前に不安だったこと」「この仕事のあるある」といった社員の本音は、同じ立場の求職者の共感を呼びます。共感はコメントや保存につながり、それがさらに多くの人へ表示されるきっかけになります。コメントには丁寧に返信し、会話を育てていきましょう。
3. 経営者の顔が見えると、会社の方向性が伝わる
社長や役員が出演すると、会社の考え方や将来の方向性がダイレクトに伝わります。Buzzryが支援した不動産会社様では、社長自身が出演するTikTokでフォロワー1.2万人まで育ち、応募248名・面接67名・内定2名につながりました。経営者の言葉は、求人票には書けない「この会社を選ぶ理由」になります。
企画づくりの4ステップ
ステップ1:求職者の不安と疑問を書き出す
まず、採用したい人物像を1人決め、その人が応募前に抱きそうな不安や疑問を20個ほど書き出します。社員に「入社前に気になっていたこと」を聞くのが一番の近道です。面接でよく出る質問も、そのまま企画の材料になります。
ステップ2:不安をネタに変換する
書き出した不安を、動画の企画に置き換えます。たとえば「未経験でもついていけるか」という不安なら「入社1年目の社員が、最初の1ヶ月を振り返る」という企画になります。1つの不安から2〜3本の企画が作れることも多いです。
ステップ3:台本の型に落とし込む
ショート動画は、冒頭で見るかどうかが決まります。次の3部構成を基本にすると、作りやすく、見られやすい台本になります。
- 冒頭2秒(つかみ):結論や意外な一言を先に出す。例「うちの会社、残業ほぼないです。理由を話します」
- 本編(15〜40秒):理由や具体例を1つずつ。テロップを入れ、無音でも内容が分かるようにする
- 締め(3〜5秒):次の行動を促す。例「気になった人はプロフィールから募集要項を見てください」
ステップ4:まとめて撮り、数字で振り返る
1回の撮影日で4〜8本分をまとめて撮ると、現場の負担が減り、投稿も止まりにくくなります。投稿後は、視聴維持率(どこまで見られたか)とプロフィールアクセスを中心に振り返り、伸びた企画は角度を変えてシリーズ化します。
採用アカウントの企画ネタ一覧
ネタに困ったときは、次の表から自社に合うものを選んでください。1つの型を複数の社員で撮れば、それだけでシリーズになります。
| 企画の型 | 内容の例 | 求職者に伝わること |
|---|---|---|
| 社員インタビュー | 入社理由、前職との違い、正直しんどかったこと | 人柄と本音、入社後のリアル |
| 1日密着 | 出社から退社までを30秒で | 具体的な仕事内容と働き方 |
| 職場のあるある | 業界ならではの「あるある」を寸劇風に | 職場の雰囲気、仲の良さ |
| 質問に答える | コメントやDMで来た質問に社員が回答 | 不安の解消、誠実さ |
| 社長の本音 | どんな人と働きたいか、会社をどうしたいか | 会社の方向性と価値観 |
| 新人の成長記録 | 入社1ヶ月目と半年後の比較 | 教育体制、未経験からの成長 |
| 職場ツアー | 休憩室や現場、道具の紹介 | 働く環境のイメージ |
撮影当日の段取り
企画が決まっても、撮影がうまく回らないと投稿は続きません。撮影日は次の流れで進めると、短時間で複数本を撮り切れます。
- 前日まで:台本を出演者に共有し、話す内容の要点だけ覚えてもらう(丸暗記は不要)
- 撮影前:映してはいけない書類や顧客情報がないか、撮影場所を確認する
- 撮影中:1本につき2〜3テイク撮り、言い間違いは気にせず続ける
- 撮影後:その場で冒頭のつかみだけ見返し、撮り直しが必要か判断する
出演者が緊張している場合は、いきなり本番を撮らず、雑談の延長で話してもらうと自然な表情が出やすくなります。完璧に話せた動画より、少し笑いながら話している動画のほうが、職場の空気が伝わることも多いものです。
投稿前のチェックリスト
- この動画は、採用したい人物像の誰のどんな不安に答えているか言えるか
- 冒頭2秒で何の動画か分かるか、つかみの一言があるか
- 音を消しても、テロップで内容が伝わるか
- 出演者本人の同意を取り、映ってはいけない情報(顧客名・書類など)がないか
- 誇張や事実と違う表現がないか(「絶対」「必ず」などを多用していないか)
- 締めで、プロフィールや募集要項への行動を促しているか
- コメントへの返信担当と返信の目安時間が決まっているか
伸びた後に応募へつなげる工夫
再生数が伸びても、応募の受け皿が整っていなければ成果になりません。プロフィールには募集職種と採用ページへのリンクを置き、Instagramならハイライトに「募集要項」「社員紹介」「よくある質問」をまとめておきます。DMで質問が来たら当日中に返し、必要に応じて会社見学やカジュアル面談に誘うと、応募までの距離が縮まります。テーマパーク・ホテル運営会社様の事例では、こうした導線まで含めて設計した結果、応募600名・面接400名・内定27名という成果につながりました。
また、伸びた動画のコメント欄は、次の企画の宝庫です。「実際どれくらい休めますか」「女性も働いていますか」といった質問は、そのまま次の動画のテーマになります。求職者の声から企画を作り、その企画にまた声が集まる。この循環ができると、ネタ切れの心配はほとんどなくなります。
Buzzryのサポート
Buzzryの「バズ丸くん」は、採用に強いTikTok・Instagram運用代行サービスです。市場調査・企画・台本・撮影・編集・投稿・コメント対応・分析までを一括で担当するため、社員の皆さんには出演と確認だけをお願いする形で運用できます。就活イベント「INSPIRE RECRUIT」と組み合わせた採用の仕組みづくりも可能です。サービス内容はSNS運用代行のページ、これまでの事例は実績紹介をご覧ください。


